UE5 マルチプレイの実装方法とListenServerの活用

UE5 マルチプレイの実装方法

UE5マルチプレイの主要ポイント
🔧
基本設定と準備

プロジェクト設定とネットワーク環境の構築

🖥️
ListenServerの活用

効率的なマルチプレイ環境の構築方法

🎮
実装と最適化

パフォーマンスとユーザー体験の向上

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UE5マルチプレイの基本設定と準備

UE5でマルチプレイゲームを開発する際、まず重要なのは適切な基本設定です。以下の手順で準備を進めましょう:

  1. プロジェクト作成:

    • 新規プロジェクトを作成する際、C++プロジェクトを選択
    • テンプレートは「Third Person」を推奨

  2. プラグインの有効化:

    • 「Online Subsystem Steam」プラグインを有効化
    • 必要に応じて「Online Subsystem」も確認

  3. ビルド設定の調整:

    • Visual Studioでプロジェクトを開き、ビルド設定を確認
    • 「OnlineSubsystemSteam」モジュールを追加

  4. ネットワーク設定:

    • プロジェクト設定で「Use Steam Networking」をオンに

 

これらの基本設定により、UE5でのマルチプレイ開発の土台が整います。

 

UE5のネットワーキングとマルチプレイヤーの公式ドキュメント(基本設定の詳細情報)

 

UE5でListenServerを使ったマルチプレイ構築

ListenServerは、UE5でマルチプレイを実装する上で非常に効率的な方法です。以下にListenServerの特徴と実装方法を紹介します:

 

ListenServerの特徴:
• ホストプレイヤーがサーバーとクライアントを兼ねる
• 専用サーバーが不要で、開発とテストが容易
• 小規模から中規模のマルチプレイゲームに適している

 

実装手順:

  1. GameModeの設定:

    • 新しいGameModeクラスを作成し、マルチプレイ用に設定

  2. PlayerControllerの調整:

    • ネットワーク同期のためのレプリケーション設定を追加

  3. セッション管理:

    • CreateSessionとJoinSessionの機能を実装

  4. ネットワーク同期:

    • アクターのレプリケーションを設定
    • RPC(Remote Procedure Calls)を活用

 

ListenServerの実装には、以下のコードスニペットが参考になります:

AYourGameMode::AYourGameMode()

{
bUseSeamlessTravel = true
}

 

void AYourPlayerController::CreateSession()
{
IOnlineSubsystem* Subsystem = IOnlineSubsystem::Get()
if (Subsystem)
{
IOnlineSessionPtr SessionInterface = Subsystem->GetSessionInterface()
if (SessionInterface.IsValid())
{
FOnlineSessionSettings SessionSettings
SessionSettings.bIsLANMatch = false
SessionSettings.NumPublicConnections = 4
SessionSettings.bShouldAdvertise = true
SessionSettings.bUsesPresence = true
SessionSettings.bAllowJoinInProgress = true
SessionSettings.bAllowJoinViaPresence = true
SessionSettings.bUseLobbiesIfAvailable = true

 

SessionInterface->CreateSession(0, NAME_GameSession, SessionSettings)
}
}
}

 

このコードは、基本的なセッション作成の流れを示しています。実際の実装では、ゲームの要件に応じて調整が必要です。

 

UE5でのマルチプレイ実装に関する詳細な解説(ListenServerの具体的な実装例)

 

UE5マルチプレイゲームのUIデザインとネットワーク設定

マルチプレイゲームのUI設計は、ユーザー体験に大きく影響します。以下に、効果的なUIデザインとネットワーク設定のポイントを紹介します:

 

UIデザインのポイント:

  1. ロビー画面:

    • セッション一覧の表示
    • セッション作成・参加ボタン
    • プレイヤー情報の表示

  2. インゲームUI:

    • プレイヤーリスト
    • チャット機能
    • ネットワーク状態インジケーター

  3. 設定画面:

    • ネットワーク設定オプション
    • サーバー選択(地域など)

 

ネットワーク設定の最適化:
• ネットワーク更新頻度の調整
• データ圧縮の活用
• クライアント予測とサーバー権威の適切なバランス

 

UIとネットワーク設定の連携例:

void AYourHUD::UpdateNetworkStatus()

{
APlayerController* PC = GetOwningPlayerController()
if (PC)
{
float Ping = PC->GetPing() * 1000.0f // ミリ秒に変換
FString StatusText = FString::Printf(TEXT("Ping: %.0f ms"), Ping)
// UIウィジェットにステータスを表示
if (NetworkStatusWidget)
{
NetworkStatusWidget->SetNetworkStatusText(StatusText)
}
}
}

 

このコードは、プレイヤーのPing値をUIに表示する基本的な方法を示しています。実際の実装では、より詳細なネットワーク情報や、ユーザーフレンドリーな表示方法を考慮する必要があります。

 

UE4/5におけるオンラインマルチプレイの導入編(UIデザインとネットワーク設定の詳細)

 

UE5マルチプレイゲームのパッケージングと動作確認

マルチプレイゲームの開発が完了したら、パッケージングと動作確認が重要なステップとなります。以下に、効果的なパッケージングと動作確認の方法を紹介します:

 

パッケージングのポイント:

  1. ビルド設定の確認:

    • 適切なプラットフォームとアーキテクチャの選択
    • ネットワーク関連モジュールの包含確認

  2. コンテンツの最適化:

    • 不要なアセットの除外
    • ストリーミングの設定

  3. ネットワーク設定の最終確認:

    • ファイアウォールの設定
    • ポートフォワーディングの確認

 

動作確認の手順:

  1. ローカルネットワークでのテスト:

    • 複数のデバイスでの接続テスト
    • パフォーマンスの確認

  2. オンラインテスト:

    • 異なるネットワーク環境での接続テスト
    • レイテンシーとパケットロスの影響確認

  3. ストレステスト:

    • 最大プレイヤー数での動作確認
    • 長時間プレイでの安定性テスト

 

パッケージングと動作確認のチェックリスト:

 

• ビルド設定の最終確認
• ネットワークプラグインの正常動作確認
• セキュリティ設定(アンチチート等)の確認
• クロスプラットフォーム対応の確認(必要な場合)
• パフォーマンス最適化(フレームレート、ネットワーク帯域幅)
• エラーハンドリングとログ機能の確認
• ユーザーフィードバック機能の実装

 

UE OnlineSubsystemでオンラインマルチプレイを実装する(C++)(パッケージングと動作確認の詳細手順)

 

UE5マルチプレイの応用:オンライン対戦の実装

UE5でのマルチプレイ機能を活用し、オンライン対戦ゲームを実装する方法を紹介します。以下に、主要な実装ポイントと注意点をまとめます:

 

オンライン対戦実装のポイント:

  1. マッチメイキングシステム:

    • プレイヤースキルレベルの考慮
    • 地域ベースのマッチング

  2. リアルタイム同期:

    • 物理演算の同期
    • プレイヤーアクションの即時反映

  3. アンチチート対策:

    • サーバー権威モデルの採用
    • クライアント側の入力検証

  4. ランキングシステム:

    • ELOレーティングなどの実装
    • シーズン制の導入

 

実装例:マッチメイキングシステム

void AMatchmakingManager::StartMatchmaking(APlayerController* PlayerController)

{
if (!PlayerController) return

 

// プレイヤーのスキルレベルを取得
int32 PlayerSkill = GetPlayerSkill(PlayerController)

 

// マッチメイキングキューに追加
MatchmakingQueue.Add(FMatchmakingPlayer(PlayerController, PlayerSkill))

 

// マッチメイキングプロセスを開始
if (!GetWorld()->GetTimerManager().IsTimerActive(MatchmakingTimerHandle))
{
GetWorld()->GetTimerManager().SetTimer(MatchmakingTimerHandle, this, &AMatchmakingManager::ProcessMatchmaking, 5.0f, true)
}
}

 

void AMatchmakingManager::ProcessMatchmaking()
{
if (MatchmakingQueue.Num() < 2) return

 

// プレイヤーをスキルレベルでソート
MatchmakingQueue.Sort([](const FMatchmakingPlayer& A, const FMatchmakingPlayer& B) {
return A.SkillLevel < B.SkillLevel
})

 

// マッチングロジック(簡略化)
for (int32 i = 0 i < MatchmakingQueue.Num() - 1 i += 2)
{
CreateMatch(MatchmakingQueue[i], MatchmakingQueue[i + 1])
}

 

// マッチングされたプレイヤーをキューから削除
MatchmakingQueue.RemoveAt(0, MatchmakingQueue.Num() % 2 == 0 ? MatchmakingQueue.Num() : MatchmakingQueue.Num() - 1)
}

 

このコードは、基本的なマッチメイキングシステムの実装例を示しています。実際の実装では、より複雑なアルゴリズムや、待機時間の考慮、地域ベースのマッチングなどを追加する必要があります。

 

オンライン対戦の実装には、以下の点に特に注意が必要です:

 

• ネットワークレイテンシーの処理
• セキュリティとフェアプレイの確保
• スケーラビリティの考慮(プレイヤー数の増加に対応)
• クロスプラットフォーム対応(必要な場合)

 

 

UE5を使用したマルチプレイゲームの開発は、適切な設計と実装により、魅力的なオンライン体験を提供することができます。ListenServerの活用や効果的なUIデザイン、そして綿密なテストとパッケージングにより、高品質なマルチプレイゲームを作成することが可能です。開発者は常に最新のUE5アップデートとベストプラクティスに注目し、継続的な改善を心がけることが重要です。

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