UE5 C++でアクターを作成し関数を実装する方法

UE5 C++でアクターを作成し関数を実装する

UE5 C++アクター開発の基礎
🛠️
環境構築

Visual Studioのセットアップと必要なプラグインの導入

📝
クラス作成

アクタークラスの作成とヘッダーファイルの設定

🔧
機能実装

変数、関数、レプリケーションの実装テクニック

 

UE5 C++プロジェクトの環境構築手順

UE5でC++プロジェクトを始める前に、適切な環境構築が不可欠です。以下の手順に従って、開発環境を整えましょう。

  1. Visual Studioのインストール

    • Visual Studio 2022をダウンロードし、インストールします。
    • 「ゲーム開発with C++」ワークロードを選択してインストールします。

  2. Unreal Engineのインストール

    • Epic Games Launcherからインストールします。
    • 最新バージョンのUE5を選択します。

  3. プロジェクトの作成

    • Epic Games Launcherから新規プロジェクトを作成します。
    • C++プロジェクトを選択し、必要なテンプレートを選びます。

  4. 必要なプラグインの有効化

    • エディタ内の「編集」→「プラグイン」から必要なプラグインを有効にします。

  5. ビルド設定の確認

    • プロジェクトの.uprojectファイルを右クリックし、「Generate Visual Studio project files」を選択します。

 

環境構築に関する詳細な情報は以下のリンクを参照してください。

 

UE5 C++環境構築の詳細ガイド

 

このリンクでは、UE5でのC++環境構築の詳細な手順が解説されています。

 

UE5 C++でアクタークラスを作成する方法

アクタークラスの作成は、UE5でC++開発を行う上で最も基本的な作業の一つです。以下の手順でアクタークラスを作成しましょう。

  1. エディタ内で「ファイル」→「新規C++クラス」を選択します。
  2. 親クラスとして「Actor」を選択します。
  3. 新しいクラスの名前を入力します(例:MyActor)。
  4. 「クラスを作成」をクリックします。

 

作成されたクラスのヘッダーファイル(MyActor.h)は以下のような構造になります:

#pragma once

 

#include "CoreMinimal.h"
#include "GameFramework/Actor.h"
#include "MyActor.generated.h"

 

UCLASS()
class MYPROJECT_API AMyActor : public AActor
{
GENERATED_BODY()

 

public:
AMyActor()

 

protected
virtual void BeginPlay() override

 

public:
virtual void Tick(float DeltaTime) override

 

}

 

このヘッダーファイルには、アクターの基本的な機能が定義されています。BeginPlay()はアクターが生成された時に呼ばれ、Tick()は毎フレーム呼ばれる関数です。

 

アクタークラスの作成に関する詳細な情報は以下のリンクを参照してください。

 

UE4/UE5 C++でのアクター作成の詳細解説

 

このリンクでは、アクタークラスの作成からスポーン方法まで詳しく解説されています。

 

UE5 C++で変数とコンポーネントを追加する技術

アクターに変数やコンポーネントを追加することで、より高度な機能を実装できます。以下に、変数とコンポーネントの追加方法を示します。

 

変数の追加:

  1. ヘッダーファイルに変数を宣言します。
  2. UPROPERTY()マクロを使用して、変数をエディタで編集可能にします。
UPROPERTY(EditAnywhere, BlueprintReadWrite, Category="My Variables")

float MyFloat

 

UPROPERTY(VisibleAnywhere, BlueprintReadOnly, Category="My Variables")
FString MyString

 

コンポーネントの追加:

  1. ヘッダーファイルでコンポーネントを宣言します。
  2. コンストラクタでコンポーネントを作成し、設定します。
UPROPERTY(VisibleAnywhere, Category = "Components")

class UStaticMeshComponent* MeshComponent

 

AMyActor::AMyActor()
{
MeshComponent = CreateDefaultSubobject<UStaticMeshComponent>(TEXT("MeshComponent"))
RootComponent = MeshComponent
}

 

変数とコンポーネントの追加に関する詳細な情報は以下のリンクを参照してください。

 

UE5 C++でのアクター実装の詳細ガイド

 

このリンクでは、変数やコンポーネントの追加方法について詳しく解説されています。

 

UE5 C++でPrintString関数を実装するコツ

デバッグや情報表示に便利なPrintString関数をC++で実装する方法を紹介します。

  1. まず、必要なヘッダーファイルをインクルードします。
#include "Kismet/KismetSystemLibrary.h"

  1. 関数内でPrintStringを呼び出します。
void AMyActor::MyFunction()

{
UKismetSystemLibrary::PrintString(this, "Hello, World!", true, true, FLinearColor::Blue, 2.0f)
}

 

PrintString関数の引数は以下の通りです:

  • WorldContextObject: 通常 this を使用
  • InString: 表示するテキスト
  • bPrintToScreen: 画面に表示するかどうか
  • bPrintToLog: ログに出力するかどうか
  • TextColor: テキストの色
  • Duration: 表示時間(秒)

 

PrintString関数の実装に関する詳細な情報は以下のリンクを参照してください。

 

UE5 C++でのPrintString関数の詳細解説

 

このリンクでは、PrintString関数の使用方法や応用例が詳しく解説されています。

 

UE5 C++でレプリケーション機能を実装する手法

マルチプレイヤーゲームを開発する際に重要なレプリケーション機能をC++で実装する方法を紹介します。

  1. 変数のレプリケーション

    • UPROPERTY()マクロにReplicatedキーワードを追加します。

UPROPERTY(Replicated)

float ReplicatedFloat

  1. GetLifetimeReplicatedProps関数の実装

    • クラスに以下の関数を追加し、レプリケートする変数を登録します。

void AMyActor::GetLifetimeReplicatedProps(TArray<FLifetimeProperty>& OutLifetimeProps) const

{
Super::GetLifetimeReplicatedProps(OutLifetimeProps)

 

DOREPLIFETIME(AMyActor, ReplicatedFloat)
}

  1. 関数のレプリケーション

    • UFUNCTION()マクロにServer、Client、NetMulticastキーワードを使用します。

UFUNCTION(Server, Reliable)

void ServerFunction()

 

UFUNCTION(Client, Reliable)
void ClientFunction()

 

UFUNCTION(NetMulticast, Reliable)
void MulticastFunction()

 

レプリケーションの実装に関する詳細な情報は以下のリンクを参照してください。

 

UE5 レプリケーションのC++実装詳細ガイド

 

このリンクでは、レプリケーションの基本概念から高度な実装テクニックまで詳しく解説されています。

 

以上がUE5 C++でアクターを作成し関数を実装する基本的な方法です。これらの技術を組み合わせることで、複雑な機能を持つアクターを効率的に開発することができます。C++の特性を活かしつつ、UE5の強力な機能を最大限に活用することで、パフォーマンスの高い、柔軟性のあるゲーム開発が可能になります。

 

最後に、UE5 C++開発において意外と知られていない豆知識をいくつか紹介します:

  1. FORCEINLINEマクロの活用

    • パフォーマンスクリティカルな小さな関数に使用することで、コンパイラに強制的にインライン展開を指示できます。

  2. DECLAREDYNAMICMULTICAST_DELEGATEの使用

    • C++からブループリントへのイベント通知を簡単に実装できます。

  3. TSubclassOfの活用

    • 特定のクラスまたはその派生クラスのみを受け入れる変数を宣言できます。

  4. FMathを使った効率的な計算

    • UE5の数学ライブラリを活用することで、高速で精度の高い計算が可能です。

 

これらの技術を適切に活用することで、より効率的で柔軟性の高いUE5 C++開発が可能になります。常に新しい機能や最適化テクニックをキャッチアップし、プロジェクトに適用していくことが重要です。

UE5でC++を使ってアクターを作成し、基本的な関数を実装する方法を解説します。初心者向けの内容から応用まで幅広くカバーしていますが、C++の基礎知識は必要です。UE5のC++プログラミングに興味はありますか?