Unity 価格の変更点とプラン比較:無料版と有料版の違いは?

Unity の価格体系が変更されました。無料版と有料版の違いは何でしょうか?各プランの特徴や、新しく導入された Runtime Fee についてどう考えればよいのでしょうか?

Unity の価格とプランについて

Unityの価格変更とプラン比較
💰
価格改定

2024年4月から為替レート変更に伴う価格改定

🆕
新料金システム

Unity Runtime Feeの導入(2024年1月から)

🔄
プラン変更

Unity Plusの新規契約終了、Personalの利用条件緩和


マンガでわかる Unityゲーム開発入門

 

Unity Personal と Unity Plus の無料利用条件

Unity Personal は、これまで年間収益または資金調達額が10万ドル未満の個人や企業が利用できる無料プランでした。しかし、2024年1月1日からは大きな変更が加えられます。

 

• 収益や資金調達額の制限が撤廃され、誰でも利用可能に
• Made with Unity スプラッシュスクリーンの使用が任意に

 

これにより、Unity Personal の利用ハードルが大幅に下がり、より多くの開発者がUnityを無料で使用できるようになります。

 

一方、Unity Plus プランは新規契約が終了となります。現在Unity Plusを利用している開発者には、Unity Proへのアップグレードが案内される予定です。

 

Unity Personalの利用条件緩和に関する詳細情報:
Unity公式サイト - 各 UNITY プランへの変更点について

 

Unity Pro と Enterprise の新しい価格体系

2024年4月9日より、Unity ProとUnity Enterpriseの価格が改定されます。これは為替レートの変更に伴うもので、1ドル=135円で設定されています。

 

新価格(税込):
• Unity Pro:302,940円/年(年間プラン、年払い)
• Unity Enterprise:445,500円/年(年間プラン、年払い)
• Unity Industry:735,900円/年(年間プラン、年払い)

 

これは約13%の値上げとなりますが、高機能な開発環境を求める企業や大規模プロジェクトにとっては、依然として魅力的な選択肢となるでしょう。

 

Unity Proの新価格と機能に関する詳細情報:
Unity公式ブログ - 近日予定されている為替レート変更に伴うUnity 有償プランの新価格設定について

 

Unity Runtime Fee の適用条件と計算方法

2024年1月1日から導入される Unity Runtime Fee は、一定の条件を満たすゲームに対して適用される新しい料金システムです。

 

適用条件:

  1. 過去12ヶ月の総収益が100万ドル以上
  2. 累計インストール数が100万回以上

 

これらの条件を両方満たした場合、以下のいずれか低い方の金額が課金されます:

 

• 月ごとのゲームの総収入の2.5%
• 月ごとの初回エンゲージメント数に基づいて算出される料金

 

Unity PersonalとUnity Plusユーザーの場合、インストール単価は以下のように設定されています:

 

• ゲーム収益化が確立された地域:0.2ドル/インストール
• その他の地域:0.02ドル/インストール

 

この新しい料金システムは、大きな成功を収めたゲームにのみ適用されるため、多くの小規模開発者には影響がないと考えられます。

 

Unity Runtime Feeの詳細と計算方法:
GameMakers - Unity、ゲームのインストール数に応じて料金が発生する「Unity Runtime Fee」を2024年1月に導入

 

Unity 6 以降のバージョンアップによる影響

Unity 6(2024年リリース予定の次期LTSバージョン)以降、いくつかの重要な変更が予定されています:

  1. Unity Runtime Fee の適用
    Unity 6以降で開発されたゲーム、またはUnity 6にアップグレードしたゲームのみが対象となります。現在サポートされているバージョンのUnityで開発されたゲームは対象外です。
  2. Unity Personal の機能拡張
    • Made with Unity スプラッシュスクリーンの使用が任意に
    • 収益・資金調達額の制限撤廃
  3. 長期サポート(LTS)の延長
    Unity Pro以上のユーザーは、LTSバージョンで最長3年間の定期的なバグ修正とプラットフォームアップデートを利用できるようになります。

 

これらの変更により、Unity 6へのアップグレードを検討する際には、開発中のプロジェクトへの影響を慎重に評価する必要があります。

 

Unity 6の新機能と変更点に関する情報:
Unity公式サイト - Unity Enterprise

 

Unity の各プランの機能比較と選び方

Unityの各プランには、開発規模や目的に応じて異なる機能が用意されています。以下に主な違いをまとめます:

  1. Unity Personal(無料)
    • 基本的な開発機能
    • 収益制限なし(2024年1月1日以降)
    • スプラッシュスクリーン任意(Unity 6以降)
  2. Unity Pro
    • 高度な開発ツールとサポート
    • Unity Cloud サービスの利用
    • ソースコードアクセス(読み取り専用)
  3. Unity Enterprise
    • カスタマイズ可能なソリューション
    • プレミアムサポートとトレーニング
    • ソースコードへのフルアクセス

 

プラン選択のポイント:
• 開発規模:小規模ならPersonal、大規模ならProやEnterprise
• 必要な機能:高度な機能が必要な場合はProやEnterpriseを検討
• 予算:無料で始めたい場合はPersonal、投資可能ならProやEnterprise
• サポート要件:手厚いサポートが必要な場合はProやEnterprise

 

意外な情報として、Unity Enterpriseは自動車産業や建築業界など、ゲーム開発以外の分野でも広く活用されています。例えば、自動車メーカーがVRを使用した設計レビューや、建築会社が3Dモデルでプロジェクト進行を可視化するなど、多様な用途に対応できます。

 

各プランの詳細な機能比較:
Unity公式サイト - Unityプランの比較:パーソナル、プロ、エンタープライズ、業界

 

以上の情報を踏まえ、開発者は自身のプロジェクトの規模、必要な機能、予算を考慮してUnityのプランを選択することが重要です。特に2024年以降の変更点に注意を払い、長期的な開発計画に基づいて適切なプランを選ぶことをおすすめします。

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