BlenderとUnityの連携方法と使い方を解説

 

BlenderとUnityの連携と使い方

BlenderとUnityの連携と使い方

🎨

3Dモデル作成

 

Blenderで3Dモデルを作成し、Unityに適した形式で出力

🔄

エクスポート・インポート

 

BlenderからUnityへのモデル移行と最適化

🎮

ゲーム開発

 

Unityでのモデル活用とゲーム制作

 

Blenderで3Dモデルを作成する手順

 

Blenderは強力な3Dモデリングソフトウェアで、Unity向けの3Dモデルを作成するのに適しています。以下に、Blenderで3Dモデルを作成する基本的な手順を紹介します:

  1. プリミティブオブジェクトの追加

    • Shift + Aキーを押してメニューを開き、必要な基本形状を選択します
    • 立方体、球体、円柱などから選べます

  2. モデリング

    • 編集モードに切り替え(Tabキー)、頂点、辺、面を操作します
    • エクストルード(E)、スケール(S)、回転(R)などのツールを使用します

  3. モディファイアの適用

    • サブディビジョンサーフェス:滑らかな表面を作成
    • ミラー:対称的なモデルを効率的に作成
    • ブーリアン:複雑な形状を作成

  4. UV展開

    • テクスチャマッピングのために、3Dモデルを2D平面に展開します
    • スマートUV投影やUVマッピングエディタを使用します

  5. テクスチャリング

    • マテリアルを作成し、テクスチャを適用します
    • PBR(物理ベースレンダリング)マテリアルを使用すると、よりリアルな見た目になります

  6. リギング(必要に応じて)

    • アーマチュア(骨格)を作成し、メッシュにウェイトを設定します
    • これにより、モデルをアニメーション化できます

  7. アニメーション(必要に応じて)

    • キーフレームを設定し、ポーズを作成します
    • グラフエディタを使用して、アニメーションカーブを調整します

  8. 最適化

    • ポリゴン数を適切に調整し、パフォーマンスを考慮します
    • 不要な頂点や辺を削除し、モデルを軽量化します

 

Blenderの高度な機能として、ジオメトリーノードを使用したプロシージャルモデリングがあります。これにより、パラメータを調整するだけで複雑な形状を生成できます。

 

Blenderの基本操作や高度なテクニックについて、詳しく解説されている公式ドキュメントがあります:
Blender公式マニュアル

 

BlenderからUnityへのモデルエクスポート方法

 

BlenderからUnityへ3Dモデルをエクスポートする際は、FBX形式を使用するのが一般的です。以下に、エクスポートの手順と注意点を説明します:

  1. モデルの準備

    • すべてのオブジェクトを選択(A)
    • 回転とスケールを適用(Ctrl + A → 回転とスケール)

  2. 原点の設定

    • オブジェクトモードで、3Dカーソルを適切な位置に移動
    • オブジェクト → 原点 → 3Dカーソルに原点を設定

  3. FBXエクスポート

    • ファイル → エクスポート → FBX (.fbx)を選択
    • エクスポート設定を調整:
    • スケール:1.0
    • 適用するスケール:FBXユニットスケール
    • 前方軸:-Z前方
    • 上方軸:Y上

  4. テクスチャの設定

    • 「パス モード」を「コピー」に設定し、テクスチャをFBXファイルと同じフォルダにコピー

  5. アニメーションの設定(必要な場合)

    • 「アニメーション」オプションをオン
    • 「ベイクアニメーション」をオン

  6. 高度な設定

    • 「ジオメトリ」セクションで、スムージンググループやエッジの分割などを調整
    • 「アーマチュア」セクションで、ボーンの設定を確認

 

エクスポート時の注意点:

  • モデルのスケールがUnityと一致していることを確認(1ブレンダーユニット = 1メートル)
  • テクスチャのファイル名に日本語や特殊文字を使用しない
  • 複雑なマテリアルはUnityで再現できない場合があるため、シンプルに保つ

 

BlenderからUnityへのエクスポートについて、詳細なガイドラインがUnity公式ドキュメントに記載されています:
Unity公式:Blenderからのモデルインポートガイド

 

Unityでのブレンダーモデルのインポートとセットアップ

 

BlenderからエクスポートしたFBXファイルをUnityにインポートし、適切にセットアップする手順を説明します:

  1. Unityへのインポート

    • Unityプロジェクトを開き、Assetsフォルダにドラッグ&ドロップ
    • または、Assets → Import New Asset → FBXファイルを選択

  2. インポート設定の調整

    • FBXファイルを選択し、インスペクターで設定を確認
    • モデル設定:
    • スケールファクター:1
    • メッシュ圧縮:オフ(高品質が必要な場合)
    • リグ設定:
    • アニメーションタイプ:ヒューマノイド(人型キャラクターの場合)
    • アニメーション設定:
    • ループタイム:オン(ループアニメーションの場合)

  3. マテリアルの設定

    • 標準シェーダーまたはURP/HDRPシェーダーを選択
    • テクスチャをマテリアルに適用
    • PBRマテリアルの場合、各マップ(アルベド、法線、メタリック等)を設定

  4. プレハブの作成

    • モデルをヒエラルキーにドラッグ
    • 必要に応じてコンポーネントを追加(Collider、Rigidbody等)
    • ヒエラルキーからプレハブを作成

  5. ライティングとレンダリング設定

    • シーンにライトを配置し、モデルの見え方を調整
    • ポストプロセッシングを適用して視覚効果を向上

  6. 最適化

    • LOD(Level of Detail)を設定し、遠距離での描画負荷を軽減
    • オクルージョンカリングを活用し、非表示オブジェクトの描画を省略

  7. スクリプトの追加

    • 必要に応じてC#スクリプトを作成し、モデルに機能を追加

 

高度なテクニック:

  • シェーダーグラフを使用してカスタムシェーダーを作成し、独自の視覚効果を実現
  • アニメーターコントローラーを使用して、複雑なアニメーション遷移を設定

 

Unityでのモデルセットアップに関する詳細なガイドは、Unity公式ドキュメントで確認できます:
Unity公式:3Dモデルのインポートとセットアップ

 

Blenderのリギングとアニメーションをunityで活用する方法

 

Blenderでリギングとアニメーションを行い、それをUnityで効果的に活用する方法を解説します:

  1. Blenderでのリギング

    • アーマチュア(骨格)を作成
    • ボーンの階層構造を設定
    • メッシュにアーマチュアを関連付け(ペアレント設定)
    • ウェイトペインティングで変形の影響度を調整

  2. Blenderでのアニメーション作成

    • キーフレームアニメーション:ポーズを設定し、キーフレームを打つ
    • アクションエディタ:複数のアニメーションを管理
    • NLAエディタ:アニメーションの組み合わせや繰り返しを設定

  3. UnityへのFBXエクスポート

    • アニメーションを含めてエクスポート
    • 「ベイクアニメーション」オプションをオン
    • 「アニメーションクリップの自動生成」をオン

  4. Unityでのアニメーションセットアップ

    • アニメーションタイプを選択(Generic/Humanoid)
    • アニメーションクリップの確認と編集
    • アニメーターコントローラーの作成

  5. Unityでのアニメーション制御

    • アニメーターコントローラーでステートマシンを設定
    • トランジション(遷移)の設定
    • パラメーターを使用して動的にアニメーションを制御

  6. スクリプトでのアニメーション制御

    • Animatorコンポーネントを使用してC#スクリプトからアニメーションを制御
    • 例:animator.SetTrigger("Jump")でジャンプアニメーションを開始

  7. 高度なアニメーション技術

    • ブレンドツリー:複数のアニメーションを滑らかに混合
    • IKシステム:インバースキネマティクスを使用した動的なポーズ調整
    • アニメーションレイヤー:複数のアニメーションを同時に再生・ブレンド

  8. パフォーマンス最適化

    • アニメーションの圧縮設定を調整
    • キーフレーム数を適切に設定し、ファイルサイズと品質のバランスを取る

 

意外な活用法:

  • Blenderのモーションキャプチャアドオンを使用して、ウェブカメラから直接アニメーションを作成し、Unityに導入する
  • Blenderのジオメトリーノードで生成したプロシージャルアニメーションをUnityで再現するためのカスタムシェーダーを作成

 

Blenderのリギングとアニメーションに関する詳細なチュートリアルは、Blender公式のYouTubeチャンネルで見つけることができます:
Blender公式YouTubeチャンネル

 

BlenderとUnityの違いと使い分け

 

BlenderとUnityは、3D制作とゲーム開発において重要なツールですが、それぞれ異なる特徴と用途があります。以下に、両者の違いと適切な使い分けについて説明します:

  1. 主な用途

    • Blender:
      • 3Dモデリング
      • アニメーション
      • テクスチャリング
      • レンダリング
      • コンポジティング
    • Unity:
      • ゲーム開発
      • インタラクティブコンテンツ制作
      • リアルタイムレンダリング
      • マルチプラットフォーム展開

  2. インターフェースと操作性

    • Blender:高度にカスタマイズ可能、ショートカットキーを多用
    • Unity:直感的なドラッグ&ドロップ操作、シーンビューとゲームビューの分離

  3. スクリプティング言語

    • Blender:Python
    • Unity:C#

  4. レンダリング

    • Blender:Cycles、Eevee(高品質なオフラインレンダリング)
    • Unity:リアルタイムレンダリング(ゲームエンジン用に最適化)

  5. アセット管理

    • Blender:プロジェクト内でのアセット管理
    • Unity