Blenderでスムーズシェードを全体的に解除する方法は非常にシンプルです。まず、オブジェクトモードに切り替えてください。次に、スムーズシェードを解除したいオブジェクトを選択します。選択したら、右クリックしてコンテキストメニューを開き、「フラットシェード」を選択します。これだけで、オブジェクト全体のスムーズシェードが解除され、フラットシェードに切り替わります。
この操作は、3Dビューポート上でも、プロパティパネルの「オブジェクトデータプロパティ」タブからも行えます。プロパティパネルを使う場合は、「ノーマル」セクションにある「フラットシェード」ボタンをクリックします。
オブジェクトの一部分だけスムーズシェードを解除したい場合は、編集モードを使用します。以下の手順で行います:
この方法を使えば、オブジェクトの特定の部分だけをフラットシェードにできます。例えば、キャラクターモデリングで、体の大部分はスムーズシェードを保ちつつ、髪の毛や服の一部だけをフラットシェードにするといった細かい調整が可能です。
スムーズシェードとフラットシェードの中間的な効果を得たい場合、「自動スムーズ」機能が便利です。この機能を使うと、指定した角度以上の鋭い角はフラットシェードのままにし、それ以外の部分をスムーズシェードにできます。
設定手順:
この設定により、例えば建築モデルで壁と床の境目はシャープに保ちつつ、曲面部分は滑らかに表現するといった高度な表現が可能になります。
Blender公式マニュアル - メッシュ構造について詳しい説明
スムーズシェードの解除がBlenderのパフォーマンスに与える影響について考えてみましょう。一般的に、フラットシェードの方がスムーズシェードよりも計算が少なくて済むため、パフォーマンスへの影響は小さくなります。
特に以下のような場合、フラットシェードを使用することでパフォーマンスが向上する可能性があります:
ただし、現代のハードウェアでは、通常のモデリングやレンダリング作業においてスムーズシェードとフラットシェードの違いによるパフォーマンスの差はほとんど感じられないでしょう。むしろ、アーティスティックな表現や目的に合わせて適切なシェーディング方法を選択することの方が重要です。
スムーズシェードを解除してフラットシェードに切り替えた後、さらに細かい調整を行うテクニックをいくつか紹介します。
これらのテクニックを組み合わせることで、単純なフラットシェードやスムーズシェードだけでは表現できない複雑な表面効果を作り出すことができます。例えば、機械部品のモデリングで、全体的にはスムーズな曲面を持ちつつ、特定の部分だけシャープなエッジを持たせるといった高度な表現が可能になります。
スムーズシェードの解除とモデルのトポロジー(面の構成)には密接な関係があります。フラットシェードに切り替えると、モデルのトポロジーが明確に見えるようになるため、モデリングの品質チェックに役立ちます。
以下の点に注意しましょう:
トポロジーを意識したモデリングは、アニメーションの品質、テクスチャリングの容易さ、そしてレンダリングの効率に大きく影響します。フラットシェードとスムーズシェードを適切に切り替えながらモデリングすることで、高品質な3Dモデルを効率的に作成できます。
以上の情報を踏まえ、Blenderでのスムーズシェード解除とフラットシェードの使用は、単なる見た目の調整以上の意味を持つことがわかります。モデリングの各段階で適切にシェーディングを切り替えることで、より質の高い3Dモデルを作成できるでしょう。初心者の方は、まずは全体のスムーズシェード解除から始め、徐々に部分的な調整や高度なテクニックに挑戦していくことをおすすめします。
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