ZBrushで髪の毛を作る最初のステップは、ベース形状の作成です。多くのアーティストは、スフィアや平面から始めます。これらの基本的な形状を変形させて、髪の全体的なシルエットを作り出します。
ベース形状作成のコツは、低解像度から始めることです。これにより、大まかな形に集中でき、後でディテールを追加する際の基礎となります。Move brushやClayBuildup brushを使用して、髪の大きな塊を形作ります。
髪の毛の向きや流れを意識することも重要です。キャラクターの頭の形状に合わせて、自然な髪の生え際や分け目を作ることで、より説得力のあるベース形状が完成します。
ベース形状ができたら、次は髪を束ごとに分割していきます。これにより、より自然な髪の動きや質感を表現できます。ZBrushのポリグループ機能を活用すると、効率的に毛束を分けることができます。
毛束の分割手順:
毛束の整形には、Move Topological brushが効果的です。このブラシを使うと、選択したポリグループ内のみを動かすことができ、自然な髪の流れを作り出せます。
髪のディテールを追加する段階では、専用のブラシを活用することで効率的に作業できます。ZBrushには髪の毛専用のブラシがいくつか用意されていますが、中でもDam StandardブラシとClayBuildup brushは特に重要です。
Dam Standardブラシ:
ClayBuildup brush:
ZBrushで髪をスカルプトするための10のヒントが詳しく解説されています
これらのブラシを使いこなすコツは、実際の髪の毛の構造や動きをよく観察することです。参考画像を用意して、髪の毛がどのように重なり、流れているかを研究しましょう。
髪の毛のモデリングが完成したら、次はテクスチャリングとシェーディングです。これらの工程で髪の色や光沢を表現し、より魅力的な仕上がりにすることができます。
テクスチャリングのポイント:
シェーディングでは、MatCapを活用すると効果的です。髪の毛に適したMatCapを選択することで、リアルな光沢や質感を簡単に表現できます。
最後に、作成した髪の毛モデルを他のソフトウェアで使用したり、3Dプリントしたりする場合の最適化とエクスポートについて触れます。
最適化のポイント:
エクスポート時は、目的に応じて適切なファイル形式を選択します。例えば、3Dプリント用にはSTLフォーマット、ゲームエンジン用にはFBXフォーマットが適しています。
ZBrushで作成した髪の毛モデルを3Dプリント用に最適化する方法が詳しく解説されています
これらの手順を踏むことで、ZBrushで作成した美しい髪の毛モデルを、他のワークフローにシームレスに統合することができます。
以上の手順とテクニックを活用することで、ZBrushを使って魅力的で自然な髪の毛を作成することができます。実践を重ねながら、自分なりのワークフローを確立していくことが、スキル向上の鍵となるでしょう。